【ケーススタディ】真工社 眞子岳志社長が語る、クラウドアトモス導入ストーリー

―創業100年のメッキ加工会社が「人の魅力を見つけ、輝かせる」組織へ

【この記事の3行要点】

  1. 優秀な社員が集まっていても、特性の違いからチーム内に摩擦が生まれていた
  2. クラウドアトモスでメンバーの強みや役割特性を可視化し、経営・営業・新規事業チームの組織づくりに活用
  3. 相互理解や心理的安全性が高まり、「人の魅力を見つけ、輝かせる」組織へ変化

創業100年を超えるメッキ加工会社である株式会社真工社では、社員一人一人の強みを活かしながら、より良いチームをつくることが課題となっていた。20秒の自己紹介動画から人物特性を解析するAI『クラウドアトモス』を導入し、メンバーの強みや役割特性を可視化したことで、組織にどのような変化が生まれたのか。代表取締役社長・眞子岳志氏に伺った。

クライアント:
株式会社真工社 代表取締役社長 眞子岳志様
https://www.shinkosya.co.jp/

※このインタビューは2026年8月に実施しました。


株式会社真工社、創業100年を超える歴史と新たな挑戦

埼玉県戸田市に本社を置く株式会社真工社(以下「真工社」)は、1922年に金属メッキ加工業で創業し、1966年以降はプラスチックメッキ加工事業を核に事業を展開してきた企業だ。主に自動車業界やアミューズメント業界向けにメッキ加工を請け負い、現在は3代目となる眞子岳志社長が経営を引き継いでいる。

メッキの受託加工というBtoBビジネスを主軸としながらも、同社は近年、自社技術を活かしたコンシューマー事業『MYSTIC WORKS(ミスティックワークス)』の立ち上げや、DX事業への取り組みなど、新たな領域への挑戦を続けている。

導入前の課題:優秀な個人が集まっても、チームとしてうまく機能しない

画像:株式会社真工社 代表取締役社長 眞子岳志様。海外出張の移動途中でのオンラインインタビュー

クラウドアトモス導入のきっかけは、眞子社長と当社の古川の共通の知人を通じた紹介だった。眞子社長はコンシューマー事業のブランディングを支援してもらっていた人物との会話の中で、社内の人材課題を話したことが契機となった。「面白い取り組みをしている方がいる」と紹介され、話を聞いてみることにしたという。

当時、眞子社長は、社内のチームがうまく機能していないという課題感があったという。

「一人一人の社員は優秀で、いいところがいっぱいある。だけど、二人三人集まったらお互いに、いがみ合ってしまうようなところがあって、困っていたんですよね」

眞子社長が当時感じていた典型的な課題は、クリエイティブ型と実務型の人材間の相互理解不足だった。

例えばコンシューマー事業チームにおいて、スケジュールを合理的に切ってタスクを順調にこなす実務型の人間から見れば、クリエイティブ型の人間は「サボっている」「遊んでいる」ように映る。逆にクリエイティブ型からすれば、実務型の発言は「大切にしたい世界観が壊されていく」ように感じられる。得意とする領域が違うだけなのに、その違いが摩擦を生んでいた。

また、研修等の組織開発施策も十分に実施できていない状況で、「やらなきゃな」と思いつつ手が回っていない状態だった。ちょうどそのタイミングでの出会いが、大きな転換点となった。

クラウドアトモスによる取り組み:チーム特性の可視化と役割の最適化

導入にあたり、まず眞子社長自身がクラウドアトモスの分析を受けた。その際、短い動画のみでここまで人物特性が分かることに驚きを感じたという。

「あの動画だけでここまでわかるんだ、という驚きがあった」

その後、月1回のペースで古川とコミュニケーションを重ねながら、以下の3つのチームを対象に分析と施策を展開した。

1.経営チーム(幹部メンバー4名)の分析

まず幹部メンバーの特性分析を実施し、チームとして会社を運営していく上での強みと課題を洗い出した。その結果、推進型の人材が幹部に不足していることが判明し、次の採用では推進力のある人材を意識して配置すべきという方向性が明確になった。

2.コンシューマー事業チームの分析

最も課題を感じていたコンシューマー事業チームについて、全員の分析を実施。各メンバーの得意とする領域が可視化され、それをチーム全員で共有した上で、「みんなの特性を活かしてやっていこう」という方針を展開した。

3.営業チームの分析と「部下の取扱説明書」作成

営業チームのメンバー分析を実施し、課長が部下一人一人の特性に基づく「取扱説明書」を作成。それぞれの部下に対して、どのような仕事の依頼の仕方をすればよいか、どう期待をかければよいかを体系化した。

また、大きな組織変更は行わなかったものの、クラウドアトモスの分析結果に基づき、各メンバーの得意分野に特化させるよう役割配分の微調整を実施した。苦手な領域のウェイトを減らし、得意な領域を任せるという具体的な取り組みである。

変化と効果:心理的安全性の向上と、現場での実践

画像:株式会社真工社 代表取締役社長 眞子岳志様とのオンラインインタビュー

幹部チームに生まれた変化

幹部メンバーの分析結果を共有し合ったことで、最も顕著な変化が表れたのは経営チームだった。眞子社長は「関係性は、だいぶいいですよ」と振り返る。

「自分たちの開示をいろいろするので、心理的安全性の高いチームになりましたね」

現在、幹部メンバーは月1回、オフサイトミーティングを行っている。会社から離れた場所で会議室を借り、丸1日かけて未来に関するディスカッションを行うのだ。同じ幹部でも見ている部署や業務が異なる中で、それを踏まえた上で全社の視点で考え、踏み込んだ意見を言い合えるようになったという。

「クラウドアトモスを導入したことで、お互いに遠慮もしないような、踏み込んだ話をできるようになってきた感じがします。それが何が効いたか、まだわからないところもありますけど、それぞれが、お互いの得意なところがわかったことが効いているのかなと思いますね」

営業チームでの実践的な効果

営業チームでは、分析結果を共有したことで、管理職から部下への対応方法が具体的に変化した。メンバー一人一人に対して「こういうコミュニケーションの仕方をすればいいのか」という理解が深まり、期待のかけ方や、顧客との商談に行く際の情報収集の依頼方法など、日々の業務に即した実践的な変化が表れている。

自己理解と他者からの評価のギャップ発見

分析結果をチーム内で共有することで、興味深い現象も見られた。クラウドアトモスの分析結果の内容について、自分自身ではそれほど合っていると思えなくても、周囲からは「いや、ここに書かれていることは、あなたそのものだよ」と言われるケースが多かったという。自己理解と他者からの評価の間にギャップがあり、そのギャップを埋める過程で、メンバー自身が気づいていなかった才能や特徴が浮かび上がってきた。

他部門への波及効果

営業チームの取り組みを見ていた製造チームの課長から「うちのチームも早く、メンバーの取説が欲しいです」と要望が出るなど、組織全体にいい影響が波及しつつある。眞子社長も「ありがたいですね」と、さらなる展開を意欲的に見据えている。

経営者の気づき:隠れた才能と「魅力を見つけ輝きを与える」

クラウドアトモスの導入を通じて、眞子社長自身も大きな気づきを得た。従来そこまで深く付き合ってこなかった社員と向き合った結果、「社員たちには、自分が知らなかった才能がこんなにあるんだ」と驚きを感じたという。その才能が適切な仕事と結びついた時、大きな力を発揮してくれる。

この経験は、同社のコンシューマーブランド『MYSTIC WORKS』のコンセプト「魅力を見つけ、輝きを与える」と深く共鳴している。

「メッキという仕事もそう。素材の魅力を見つけて、輝きを与える。組織運営も同じなんだと気づきました」

従来、複数の人間が集まると「できないところ」に目が行きがちで、そこに不満が募ってしまう。しかし、その人の強みをちゃんと見つけて輝かせてあげることが大切だと、眞子社長は実感を込めて語る。

今後の展望:組織変革を起点に、コンシューマー事業を未来の柱へ

現在、『MYSTIC WORKS』は立ち上げから2年を迎え、チームメンバーも7名に増加している。過去2回のクラウドファンディングでは合計660万円以上の支援を集め、テストマーケティングを通じてギフト需要などの市場の兆しを掴んできた。今年は5年計画を策定し、数千万の売上を目指す本格的な成長段階に入っている。

眞子社長は、今回のクラウドファンディングについては、チーム自身の力で結果を出すことを期待しており、クラウドアトモスを通じて高まったチーム力が、まさに試される場面となっている。

組織面でも、クラウドアトモスの活用は継続して拡大していく方針だ。コンシューマー事業チームはもちろん、営業チーム、そして次は新しいチームの分析も控えており、眞子社長は「めちゃくちゃ楽しみです」と期待を込める。

経営者からのメッセージ

画像:株式会社真工社 代表取締役社長 眞子岳志様とのオンラインインタビュー

最後に、同じように「いいチームをつくりたい」と考える経営者やリーダーに向けて、眞子社長はこう語り掛けた。

「社員一人一人に向き合っていくと、こんなにも自分が知らなかった才能があるんだと気づきます。才能と仕事がハマると、めちゃくちゃ力を発揮してくれます。どうして、もっと早くこの人にこういう仕事を見つけてあげられなかったんだろう、と思うこともありました。魅力を見つけて輝かせてあげられるっていうのは、大切なんだなと思います。チーム一人一人のいいところを見つけましょう、と自戒を込めて言っています」

創業100年の伝統ある企業が、テクノロジーを活用して人の魅力を可視化し、組織を変革していく。クラウドアトモスはその「きっかけ」として、確かな役割を果たしている。


インタビューを終えて — 『MYSTIC WORKS』Makuakeクラウドファンディングにかける挑戦

画像出典:真工社様HP内『MYSTIC WORKS』より
https://official.mysticworks.jp/blog/2026/07/22/180644

このインタビューはメキシコ出張中の眞子社長と、オンラインで行われた。翌日にはアメリカでの商談を控えるという多忙な中、社長が時間を割いたのには理由がある。2026年9月14日から始まる予定のクラウドファンディング「Makuake(マクアケ)」に向けて、自社の挑戦をもっと知ってほしいという思いがあったからだ。

ブランドの再定義:「メッキの奥深さ」を暮らしの中へ

MYSTIC WORKS』は2024年に立ち上げた真工社のコンシューマーブランドである。創業100年を超えるメッキ加工技術を活かし、自社商品を世の中に届ける挑戦だ。しかし、立ち上げ当初は「何が売れるか分からない」状態からのスタートだった。

過去2回のクラウドファンディングでは、1回目で約550万円、2回目で約110万円のご支援をいただき、テストマーケティングを重ねてきた。物販イベントやポップアップストアで一般のお客様と対話する中で、ギフト需要という手応えを掴んでいる。

「経営者の方が、自分のクライアントの事務所のリニューアルに贈るため買ってくれたりとか、誰かに贈る、というギフト消費の可能性が見えてきて」

しかし、ブランドの方向性は当初なかなか定まらなかった。去年の年末、ブランディングを担う竹安氏が加わったことを契機に、改めてブランドの軸を再定義する時間をじっくりとった。「自分たちは何の価値を作っていて、誰に届けたいんだっけ?」この問いに向き合った結果、行き着いたのは「メッキという技術の奥深さ」だった。

メッキは「まがい物」と思われがちだが、歴史を遡ると非常に古い起源を持つ技術である。その神秘的な奥深さと、本物の金属を表面にまとっていることによる経年変化。買ったものが時と共に一緒に育っていく愉しみ。『MYSTIC WORKS』の掛け時計は、「暮らしの中で一緒に時を重ねていく喜び」を届けるブランドとして、新たな一歩を踏み出そうとしている。

「社長の信用貯金」に頼らない、チームだけの力で

今回のクラウドファンディングには、眞子社長のある覚悟が込められている。

過去2回の支援は、眞子社長の長年の人脈に大きく支えられたものだった。「昔から交流があった方たちに、こまめに連絡をして、チャレンジするので応援してください」という個人的な信頼関係がクラウドファンディングを成功に導いた。

しかし、今回は明確に一線を引いた。

「もう、社長である僕の信用貯金を使って資金を集めることはしない。チームの皆さんだけの力で、どこまで結果を出せるか頑張ってみてね」

これは冷徹な突き放しではない。クラウドアトモスを通じてチーム力を高め、一人一人の才能を可視化し、役割を最適化してきた。その成果を「自分たちの力」として証明する場として、今回のクラウドファンディングMakuakeが位置づけられている。社長自身も「結果を出さなきゃと頑張っています」と、チームと同じ覚悟で臨んでいる。

五年計画:コンシューマー事業を「未来の柱」へ

現在、コンシューマー事業は全社売上の約1%に過ぎないという。しかし、7名のチームメンバーが関わり、5年後には数千万の売上を作るという目標を掲げている。その逆算から、今年やるべきことがクラウドファンディングを通じたファンづくりであり、テストマーケティングの積み重ねだ。

創業100年のメッキ加工会社が、技術の奥深さを暮らしに届けるブランドへ。そして、社長の個人的な人脈に頼らない、チーム自身の力での成長へ。クラウドアトモスがもたらした組織変革は、まさにこの「自立したチーム」を生み出すための土台となっている。

魅力を見つけ、輝きを与える。

それは『MYSTIC WORKS』がメッキという技術を通じてプロダクトに込める想いであり、同時に眞子社長がクラウドアトモスを通じて組織に込めた想いでもある。メッキが素材の魅力を引き出して輝かせるように、リーダーがメンバーの魅力を見つけて輝かせる。プロダクトづくりと組織づくりが、同じ哲学で貫かれている。

真工社の眞子社長の挑戦は、これからも続いていく。


【関連情報】
MYSTIC WORKS|2026/9/14(月) Makuakeプロジェクト開始
https://www.makuake.com/project/mysticworks2026/
https://official.mysticworks.jp/blog/2026/07/22/180644

●クライアント情報
社名:株式会社真工社
創業:大正11年5月
代表取締役社長:眞子 岳志
所在地:埼玉県戸田市美女木東2-2-6
企業HP:https://www.shinkosya.co.jp/
採用情報:https://www.shinkosya.co.jp/s/recruit?language=ja

●クラウドアトモス(CLOUD ATMOS)について

日本語URL:https://bagna-cauda.jp/cloudatmos/
英語URL:https://bagna-cauda.jp/cloudatmos-en/ 

経営に必要なのは、いいチーム、いいリーダー。
クラウドアトモスと一緒に、いいチームをつくりませんか?


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